米マサチューセッツ州ボストン-
(ビジネスワイヤ) — アビオメッド(ABMD)は、日本の109施設でImpellaによる治療を受けた患者を対象とした3年間の医師主導研究の結果、心筋炎による心原性ショック患者の30日生存率が77%であることを発表しました。本試験は2020年の中間解析のアップデートであり、ボストンで開催された2022 Transcatheter Cardiovascular Therapeutics(TCT)で発表されたものです。
本プレスリリースではマルチメディアを使用しています。リリースの全文はこちらをご覧ください。:https://www.businesswire.com/news/home/20220920005525/ja/
The Impella 5.5 SmartAssist は心臓を完全にサポートすることで、心臓を休ませ、追加のサポートなしに心臓が本来のポンプ機能を回復することを目指します。この心臓ポンプは、長期間のサポート用に設計されており、患者さんの可動性を可能にし、リアルタイムのモニタリングシステムを使用することで回復をより最適化します。 (Graphic: Business Wire)
本解析では、心筋炎による心原性ショックで、Impellaによる補助またはImpellaとVA-ECMOによる補助(ECpellaとして知られています)を受けた連続した143名の患者を検討対象としました。これらの患者は、日本循環器学会(JCS)を含む日本の10の専門学会が行っているJ-PVADレジストリの対象となっています。その結果、これらの患者の30日生存率は77%であることが示されました。VA-ECMOのサポートのみを受けた心筋炎患者の過去の解析では、30日生存率は48%でした(Journal of Heart and Lung Transplantation, 2021)。
大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科・獨協医科大学 埼玉医療センター心臓血管外科の戸田宏一先生は次のように述べています、「この研究から得られた知見は、心臓移植件数が限られていることを考慮すると、心筋炎の患者にImpellaを使用することにより心臓本来の回復力を高めることができる可能性をさらに示すものです。」
心筋炎は、ウイルス感染によって引き起こされる心筋の炎症の一つです。この炎症は、心臓の電気系統に影響を与え、筋肉を肥大化させる場合があり、心臓機能を弱め、血液と酸素を全身に循環させるために、より強く働かなければならなくなることがあります。最終的には、心不全の原因となることがあります。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の報告によると、COVID-19の流行がはじまって以降、心筋炎の発生率は10万人あたり10例未満から約146例へと増加しています。また、同報告書では、COVID-19の患者は、COVID-19に感染していない患者と比較して、心筋炎を発症するリスクが約16倍であることが示されています。
Texas州San AntonioのMethodist Healthcare心臓血管外科医である大野正裕先生は次のように述べています。「心筋炎は、COVID-19の時代にはさらに増加している疾患です。本試験のデータが、Impellaによる治療によってこの重篤な患者集団の予後を改善する可能性を示していることは、非常に素晴らしいことです。」
2020年8月、米国FDA は、ECMO治療を受けているCOVID-19患者が肺水腫または心筋炎を発症した患者に、Impellaで左心室の負荷軽減と循環補助を行うための緊急使用許可(EUA)を与えました。
2022年1月、夫で3人の子供の父親、そしてアーカンソー州コンウェイに住む営業職の31歳のBobby Goinesさんは、COVID-19による心筋炎と診断され、心原性ショックに陥りました。CHI St. VincentのThurston Bauer医師はBobbyさんの心臓を補助し、休ませるためにImpella 5.5 SmartAssistを留置しました。8日間のサポートの後、Bobbyさんはユニット内を歩けるようになり、体調も回復し、Impellaは抜去されました。Bobbyさんの心機能は正常に戻り、自宅に帰ることができました。現在は仕事に復帰し、家族との時間を楽しんでいます。Bobbyさんの心臓回復のストーリーは、こちらで詳しくご紹介しています。
IMPELLA心臓ポンプについて
Impella 2.5, Impella CP®, Impella CP with SmartAssist, Impella 5.0®, Impella LD® and Impella 5.5® with SmartAssist®は、心原性ショック状態にある心臓発作患者や心筋症患者を治療するための心臓ポンプとして米国FDAに承認されており、心臓の自然な回復を可能にする独自の機能を有しているため、患者さんが自分の心機能を回復させ帰宅することができます。
Impella Left Ventricular(LV、左室)補助装置は、COVID-19に感染していることが確認され、ECMO治療を受け、静脈-動脈(V-A)ECMO補助療法中に肺水腫を発症したか、静脈-静脈(V-V)ECMO補助療法中に心筋炎による遅発性心代償不全を発症した救急患者を治療するために病院環境における医療提供者(HCP)が一時的な(Impella 2.5、Impella CP、Impella CP SmartAssistの場合4日以内、Impella 5.0、Impella 5.5 SmartAssistの場合14日以内)左室負荷軽減・補助のための緊急使用も許可されています。使用許可を受けたImpella左室補助装置は、許可された適応症に対し認可ないし承認されたわけではありません。Impella RPおよびImpella LVの補助装置は、上記の緊急使用につきEUAに基づくFDAの許可を受けており、許可が終了するか早期取り消しされない限り、連邦法 21 U.S.C. § 360bbb-3(b)(1)の564(b)(1)条に基づく医療機器の緊急使用許可を正当化する状況が存在するという宣言の期間中に限って許可されています。
アビオメッドについて
米マサチューセッツ州ダンバースに拠点を置くアビオメッド(ABMD)は、循環補助デバイスと酸素化デバイスを提供するリーディングカンパニーです。当社製品は血行動態を改善し、呼吸不全の患者さんに十分な酸素を供給することで心筋の負担を軽減し、その回復を目指しています。詳細情報についてはhttps://www.abiomed.com/ をご覧ください。
将来見通しに関する記述
将来見通しに関する記述はいずれも、アビオメッドが米国証券取引委員会に提出した定期報告書で記載されたものなど、リスクと不確実性の影響を受けます。実際の結果は予想された結果とは大きく異なる可能性があります。
本プレスリリースは、米国アビオメッド・インクが現地時間2022年9月20日に発表した英文プレスリリースを日本語訳したものです。正式な言語は英語であり、日本に適応しない内容が含まれます。解釈は英語が優先されます。
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20220920005525/ja/
CONTACT
Media Contact:
Jenny Leary
Associate Director, U.S. Communications
+1 (978) 882-8491
jleary@abiomed.com
Investor Contact:
Todd Trapp
Executive Vice President and Chief Financial Officer
+1 (978) 646-1680
ttrapp@abiomed.com